アーチェリーと弓道の違い~基本動作、射法について

アーチェリーと弓道ってそもそも何が違うの?そんな疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。

ここでは二つの基本動作に注目しながら、アーチェリーと弓道との決定的な違いについて説明したいと思います。

アーチェリーの基本動作

アーチェリーと弓道は共に「矢を放ち、離れた的を射る」という一見同じことをしています。

では何が違うのか。

基本動作、射法に注目をしてみましょう。

まずはアーチェリーの基本動作、射法について紹介します。

アーチェリーで1本の矢を射る一連の動作は以下の通りです。

1. スタンス
体重を両足均等にかけ、シューティングラインをまたぐ。的に向かって直角に立つ。

2. セット
腰を据える。背骨から頭の先までまっすぐ伸ばすイメージで立ち、両肩の力を抜く。

3. ノッキング
引手の人差し指と中指の間で矢のノック部分をはさみ、弓のグリップを当てる。その際セットを崩さないように意識する。

4. セットアップ
弓と矢を持った両手を挙げる。

5. ドローイング
引手の肘が大きい弧を描くように引く。その際に腕の力に頼るのではなく背筋力を使い、両肘で左右に引き分けるイメージで引く。あごの下に手が入る形が理想的です。

6. フルドロー
下記の4つの動作を短時間で行います。

・アンカー
引手をあごに固定する。固定する場所はアーチェリーの競技(ターゲットアーチェリー、フィールドアーチェリーなど)により異なる。

・エイミング
顔の向きを固定し、サイトを的の中心にあわせる。

・ホールディング
矢を十分に引く。矢筋を意識し、伸び合う。

・コンセントレーション
1射ごとに精神を集中させる。

7 リリース
フルドローが完了した後に射る動作のことです。弓の力のみで指を広げストリングが離れるのが理想的とされています。

8 フォロースルー
リリースが終わった後の姿勢です。チェックポイントは押し手の下がり具合、身体のねじれ具合等です。

弓道の基本動作

次に弓道の基本動作を見てみましょう。

弓道

弓道には射法八節という基本動作があり、下記がその内容です。

1 足踏み
射位(弓を射る位置)で的に向かい両足を踏み開きます。両足底は外向きに60度程度開き、両足つま先の感覚は身長の半分程度が理想とされています。

2 胴造り
両脚の上にバランスよく状態を置く構えのことを指します。安静に置くのが良いとされています。

3 弓構え
弓を引く前に行う動作です。主に弦・矢を保持すること、弓を保持することを整えます。前者を「取懸け」、後者を「手の内」と言います。

4 打起こし
弓矢を持った両肩を上に持ち上げる動作です。

5 引分け
打起こした位置から弓を押して弦を引きます。そのうえで両拳を左右に開きながら引き下ろします。

6 会
引分けを完成させ、矢が的を狙っている状態を指します。

7 離れ
矢を放つ動作を指します。

8 残心
離れの後姿勢を数秒間保ち心身を一息置きます。

こう見ると難しい日本語ですが、アーチェリーの動作とほぼ変わりはなく、動作の面では違いがほぼないと言う感じですね。

じゃあアーチェリーと弓道の決定的な違いって?

動作について類似する二つの競技ですが、やっている人たちにとってみればバスケットボールとポートボール並みに違うと考えていることでしょう。

ここでは簡単にアーチェリーと弓道の4つの違いについて紹介します。

一つ目は競技方法の違いです。
弓道は「O」か「×」しかないのに対し、アーチェリーは点数制です。

二つ目は射程距離および的の大きさです。
弓道は28メートルの距離の的を狙うのに対し、アーチェリーは短い距離で30メートル、長い距離になると90メートルも遠い的を狙わなければいけません。

三つ目は道具の違いです。
アーチェリーの方が弓にいろいろな付属品がついています。
四つ目は引き戻ししていいかどうかです。
弓道は引き戻しはできませんが、アーチェリーは引き戻しができます。

よく「アーチェリーと弓道、どっちが優れた競技なの?」と質問する方がいますが、競技が違うので優劣をつけることは不可能です。

個人的な意見を言わせてもらうと、技術面を追求したのがアーチェリーで、精神面を追求したのが弓道であるような気もします。